今日は、不適切発言でたたかれ辞職に追い込まれた川勝 平太(かわかつ へいた)知事です。

川勝平太氏のプロフィール
川勝平太氏は日本の経済学者、歴史学者、政治家であり、静岡県知事を務めています。
- 生年月日: 1948年8月16日(現在75歳)
- 出身地: 日本・大阪府
- 学歴:
- 早稲田大学政治経済学部卒業
- 早稲田大学大学院経済学研究科修了
- オックスフォード大学大学院で博士号を取得
- 職歴:
- 早稲田大学政治経済学部教授
- 国際日本文化研究センター教授(副所長兼任)
- 静岡文化芸術大学学長
- 政治家として:
- 静岡県知事(公選第17・18・19・20代)
- 小渕内閣「21世紀日本の構想」懇談会委員
- 第1次安倍内閣教育再生会議委員
- 国土交通省国土審議会委員
川勝知事は、経済学者としての専門知識を活かし、静岡県のリーダーとして活動しています。また、彼の発言や行動が注目されることもありますが、その詳細については別途調査が必要です。
この人も熊本県の蒲島知事の氏にそっくりですね。あっちの人は、東大教授から知事になり治水に大事なダムの建設を拒んでいました。
川勝氏は、リニア新幹線工事の阻止です。
6月に辞職
引き金は不適切な発言で自滅してしまいましたがその前に薄氷上の県政でした。
メインは何といっても、JR東海のリニア工事阻止でしょう。これが辞職の根源だと思います。
川勝知事は、6月議会をもって辞職する意向を示しており、次の知事選挙は7月中旬から8月中旬までの間に実施される見通しです。
不適切発言は言葉の綾で済まされない令和の空気
これは、怖いですね、とくに今の政治家は大変です。頭脳層から出る発言は、民草は敏感です。
辞職の引き金は、4月1日の入庁式で、新規採用職員へ行った知事の訓示で職業差別的な発言を行ったと大批判を浴びます。
不適切な発言:
川勝知事は新人職員に対して「県庁というのは別のことばで言うとシンクタンクです。毎日野菜を売ったり、牛の世話をしたりするのとは違って、基本的に皆さんは知性が高い方たちです」と発言しました。
これでは農家や物売りが知性が無いとでも言いたげな言い回しです。
まあ、これがオックスフォード大学で博士号を取った秀才と賞賛された氏からの本音でしょう。
この発言が職業差別と捉えられるとして知事の不適切発言として世論が高まり、氏は止めを得ず辞職を決意しました。
川勝知事は記者会見で「心を傷つけたとすれば誠に申し訳なく、心からおわびをいたします」と謝罪しました。
その発言は、「県庁」はシンクタンク(頭脳集団)。
野菜を売ったり、牛の世話をしたり、ものを作ったりとかいうことと違って、頭脳知性が高い。
それを磨く必要がある。こういう発言を行ったそうです。
真意は端に、若者に切磋琢磨して己を磨くよう精進せよと県政のリーダーとしてのメッセージでした。
しかし、反対側に置いた例えが全要旨を無視し、職業差別として発言として切り抜かれ独り歩きします。
昭和23年生まれ今年75歳、元々は芸術大学の教授や学長をしていた特権階級の頭脳集団の長。
我が家の叔父と同世代です。そもそも生粋の昭和人、今はやりの「ふてほど」の小川一郎教師と同じ倫理観なのです。
おそらく、民草のことは日ごろから鼻くそぐらいにしか思っていなかったでしょう。
実は過去にも不適切発言を行っていたよう想像に難くないですね。
辞任へと追い込まれた国&JR東海と対立するリニア問題
そもそも、リニア計画というのは「リニア中央新幹線」のことで、品川駅~名古屋駅までをつなぐ超電導リニアモーターカーのこと。
静岡県知事の川勝平太氏が、リニア中央新幹線の県内での工事許可を拒否しました。氏は環境への影響を和らげる対策を求めており、その姿勢は強固。
具体的には、南アルプストンネル工事において、県中央を流れる大井川の水量が減少するおそれがあるとしています。このため、着工許可を出さず、当初予定していた2027年の品川―名古屋間の開業は絶望的とされています。
川勝氏は環境対策などを一層強調し、リニア新幹線の着工に対する厳しい姿勢を示しています。一方で、国やJR東海は対応に苦慮している状況です。リニア新幹線の建設にはさまざまな課題が山積しており、今後の有識者会議で県の理解を得るための議論が焦点となるでしょう。
この問題は、水資源や自然環境を守る観点からも重要であり、川勝氏の立場は容易ではないものとなっています。
リニア中央新幹線についての区切り:
JR東海がリニア中央新幹線の2027年開業を断念したことを念頭に、川勝知事は「大きな区切りを迎えている」と述べました。
リニア中央新幹線工事問題は長文になるので別途投稿します。
リニア問題って何?

リニア中央新幹線の東京・品川―名古屋間(約285・6キロ)の2027年開業が、ますます困難となっている現状。JR東海は先週、開業時期を「27年」から「27年以降」に変更し、国に実施計画の認可申請を行いました。
同社は、静岡工区(約8・9キロ)のトンネル掘削工事着工に見通しが立たないためだとしているが、静岡県の川勝平太知事はさまざまな理由をつけて、工事を認めようとしていない。
川勝知事が、リニア工事に反対姿勢を貫く背景にはどんな事情があるのか。
工事反対理由
- トンネル掘削工事に伴って湧水が静岡県外に流出することで大井川の流量が減る問題、
- 南アルプスの生態系の問題
を挙げて、「工事によってメリットもない。すべてデメリットしかない。この工事を静岡県下ですることに対し、断固猛省を求めたい。考え直せと工事に反対してきました。
JR東海対策
川勝氏は11月28日の会見で、このうち、
- 大井川の流量問題について、上流のダムの取水を抑制して県外流出分と同量を確保する。
JR東海の案を容認する考えを示した。
だが、トンネル工事のボーリング調査に反対し続けており、事態は進んでいない。
川勝知事が求める見返り
静岡空港の真下を通る東海道新幹線の新駅設置を求めてきた。だが、静岡空港が掛川駅と約16キロしか離れておらず、JR東海は難色を示して実現していない。川勝氏がリニア問題で強硬姿勢を続ける背景には新駅の問題があるとしています。なぜならリニアの沿線駅ができないため、静岡の人々にとって、リニアは自分に関係のない話になっている。
国交省とJRの思惑
リニアは、品川―名古屋間を40分で結ぶ「夢の高速鉄道」で、日本経済の活性化、さらには「インフラ輸出の目玉」としても期待されています。日本だけでなく、産業政策「中国製造2025」の重点分野に「先端鉄道」を掲げる中国も開発に力を入れており、開業の遅れは日本の国益にとって痛手となるとされています。
国のすべきこと
リニアの沿線駅ができないため、静岡の人々にとって、リニアは自分に関係のない話になっているとのこと。
国やJR東海は、リニアができることでどう便利になるか世論を盛り上げるとともに、静岡に対して具体的なメリットを提示し、リニアに反対し続けている川勝知事へは『何をしてるのか?』という空気を静岡県内に醸成していく必要があるのではないか」という意見もある。
しかし、川勝知事への地元自治体の強い支持があるのも事実。
外野は早くやれとせっつく
JR東海は「残念ながら品川~名古屋間の2027年の開業は実現しない」と発表し2027年開業の断念。リニアの開業は早くとも2034年以降になる見込みとなりました。。
2024年4月3日、川勝知事は辞職発表を受けて、リニア沿線、愛知県の大村知事は1日も早い静岡工区の着工に期待を寄せ、長野県の阿部知事は静岡県にリニア推進の努力を求めたとのことです。
まとめ
全く持って地元民の意見などどうでもいいんでしょうか?
日本のリニアの競争力に対する疑問
私自身、日本のインフラ事業に20年間携わってきた経験から考えると、リニアの海外での競争力には疑問が残ります。高度な技術と緻密なメンテナンスが必要なリニアは、非常に高額になる可能性が大。そのような効果者を購買できる国が世界にどれだけあるのか、更に一般入札では激しい価格競争になります。そんな中、中国や韓国のように官民連携や政府支援がある国々との競争では、日本のリニアを含むインフラ事業は不利な立場にあります。いい例としてインドネシアのような中国が新幹線事業を横取りされる事例があげられます。
JR東海の海外展開とリニアのメリット
100%日本しかやってきてないJR東海の海外展開についても疑問があります。東京から名古屋までの40分での移動のメリットが明確でないことや、大井川周辺の生態系問題についても専門家の意見に疑問が残ります。彼らの意見は、福島原発事故や津波のようなケースを彷彿とさせます。
リニア中央新幹線は本当に必要なのでしょうか?
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