相変わらず世間を騒がせているリニア中央新幹線工事、27年開通はできないとJRに言わせ川勝氏は今月10日辞表を提出。これにより30日後自動的に失職することになった。
氏は、リニア工事の延期によって一定の成果を達成したので辞任すると述べた。
本来であれば任期の来年まで勤めあげることを予想されていたが、先の暴言や失言は収まらず一般の見方では氏の支持派ほぼ限界に達しているので辞任を決意したと考えられている。
川勝氏が今までゴール替えをしながらJR東海と交渉してきた争点は以下の通り。
- 1)大井川上流の水源の問題
- 2)南アルプスへの貫通トンネルによる環境破壊
- 3)トンネル掘削後大量にでる残土の処理、2次災害への対策
JRはこれに対し真摯に対応し対策を提案するが、それでも静岡県内は凡そ10㎞足らず距離のトンネル工事を妨害し続けてきた。
この頑なな反対理由はいったい何なのか?あるいは、裏に何かあるのではと勘ぐってしまう状況だという事は否めない。
この記事はその点につき深堀して調査してみた。
中央新幹線を建設する必要性:リニア工事ついて
リニア中央新幹線は、東京都を起点とし、大阪市を終点とする新幹線鉄道。この画期的な輸送機関は、航空機並みのスピードと新幹線の高速大量輸送能力を併せ持つ。以下が特徴。
- 走行方式: リニア中央新幹線は超電導磁気浮上方式(超電導リニア)を採用しており、最高速度は505キロメートル/時。
- 工事計画: 2014年度に着工され、2027年度には品川から名古屋間が開業予定だった。
- ルート: 東京都から大阪市に至る438キロメートルのリニア新幹線の整備計画路線。
中央新幹線の必要性:– 中央新幹線計画は超電導リニアを利用し、東京~名古屋~大阪の日本の大動脈輸送を二重系化するプロジェクト。– 目的は東海道新幹線の将来の経年劣化や地震、津波など大規模災害などのリスクに備えること。– 当社の経営リスクを低減し、経営の安定化を図る。– 当社の設立以来の使命である東京~名古屋~大阪の高速大量旅客輸送を将来にわたって担う。– 時間短縮効果により利便性を向上させ、日本の経済社会に大きな発展の寄与。
JR東海にとって肝いりのプロジェクトで一刻の早く実現させたい国家プロジェクトである。
しかし、下のマップでわかるように静岡県には駅が無い。
川勝氏が主張するリニア工事問題
過去を遡れば2009年氏が知事に就任して以来、一貫して静岡県の発展と権益を獲得に邁進してきた。
静岡県前知事石川嘉延氏と2005年、静岡県内への空港設置が2009年実現、静岡県内の駅での「のぞみ」の停車要望、地元発展の為尽力していた。その後任として選ばれた川勝氏であった。
2009年以来4期の間知事に当選し、JR東海とのさらなる交渉を行っていた大きな案件がリニア工事差し止め問題である。
その一番の問題は、大井川上流の水源が新幹線工事で損なわれるという問題を掲げ、工事の差し止めを敢行してきていた。
- 1)大井川上流の水源の問題
- 2)南アルプスへの貫通トンネルによる環境破壊
- 3)トンネル掘削後大量にでる残土の処理、2次災害への対策
代替案として新空港駅の引き込み案
JR東海との交渉の段階で、川勝氏は、工事の代替案として静岡空港建設予定地の地下に東海道新幹線が敷設されているため、静岡県はJR東海に「アクセス向上のため空港直下に新幹線新駅を作ってほしい」と要望したことがある。
しかしJR東海は技術的に困難である事と掛川駅がすぐ近くに存在する事から運行ダイヤが確保できないなどの理由から、建設は困難だと回答。
実際のところは不明だが、もしJR東海がこの代替案を飲んでいたら、リニアトンネル工事は遅れなかったかもしれないという関係者の意見もあった。
代替案は消え、大井川水源の問題に注力した。
大井川水源の問題に対し、JR東海は、田代ダムの水源を大井川戻す方法で、トンネル工事で大井川の水量が減少する10か月間は担保するという打開策を講じた。これを受けて、川勝氏はまるでゴールコートを移動させるかのように、新たに別の問題に焦点をあて2023年11月頃からその問題を主張しはじめていた。
川勝氏の次なる工事阻止案
川勝氏の第2弾は、リニア中央新幹線における南アルプスの自然環境保全としてJR東海に対して環境省を通してプレッシャーをかけることに方針を変えたのだ
氏は12月5日環境省大臣に県の要望書「リニア中央新幹線における南アルプスの自然環境保全について」を提出することで動き出す。
環境大臣あるいはしかるべき責任者に面会をもとめるため、12月4日県の東京事務所に連絡し面会のアポを取るように要請。
しかし東京事務所は、同大臣は多忙でもあり、翌日のアポは取れないと回答。
それを受けて、川勝氏は、滋賀県選出の衆議院議員大岡敏孝氏に連絡を取りアポを取るように依頼した。
こうして、要望書は環境省に提出されたのである。
大岡敏孝氏は何者なのか?
不思議なのは静岡県知事の川勝氏がなぜ滋賀県の自民党会長大岡氏に連絡をとってそんな依頼ができたのかだ。
それで調べてみると、同氏はもともと
スズキの元社員で、その後、浜松の市議、県議を経て、自身出身地である滋賀県に戻り国会議員に立候補し当選した経歴がある。
なるほど、大岡氏は滋賀県に根をおろすものの、スズキという会社を通じて静岡県に深いつながりがあったことがわかる。
なぜなら
同氏の令和2、3年度の政治資金収支報告書によるとしっかり、㈱スズキやスズキの一次下請け会社から合計1000万の政治献金の支援を受けていた。
同氏はまちがいなくスズキの組織票で国会議員になっていることが伺うことができる。
川勝氏の出馬の過去
2009年の静岡県知事選挙の結果、石川前知事の後任として氏のブレーンだった川勝平太氏が就任した。
じつにところ、
巷では暴言、失言を吐きながら誰も支持していないにもかかわらず、4期もの長期にわたり、当選を決めて来た過去にいぶかしがる市民は多いことから組織票である可能性が高い。
なぜなら、大岡氏の例にもあるように静岡のドンは、スズキの前会長鈴木修氏なのだという。
静岡県にとって、地元の人はスズキは、不動産王で、自動車会社の大スポンサーなのだそうだ。
第一下請けも総数73社にのぼるらしく、この会社群で組織票のとりまとめ、政治資金の割り当てに活用される組織なのだという。
なので、市長にしろ、県知事にしろスズキのドン、鈴木修氏が首を縦に振らなければ、立候補すらできないのだという関係者の声だ。
一例に
鈴木康友氏だ。浜松市の市長であった。氏は2006年12月、翌年4月の浜松市長選挙に出馬する意向を表明。鈴木の擁立は当時の浜松市長、北脇保之に反発する鈴木修氏(スズキ会長、第1次浜松市行財政改革推進審議会会長)ら浜松経済界の意向によるものであった。
県知事選では、
2021年4月、自民党や地元政財界関係者が同年6月の静岡県知事選挙に鈴木康友氏の擁立論が浮上し、立候補へ向け準備を進めていたが、後援者から市政へ専念するよう説得を受ける形で立候補を取りやめた。これも鈴木修氏(スズキ会長、第1次浜松市行財政改革推進審議会会長)ら浜松経済界の意向によるものである。
ということから川勝氏も鈴木氏の傀儡県政である可能性が高い。
静岡県はなぜそこまで反対する必要があったのかの謎
それは皆が誰しも感じていたことであろう。たかだか10kmしかないトンネル工事をことさら大きな問題のように取り上げ。水源や生態系がどうの言い出したらインフラ開発などできるわけがない。
そして、さして甚大な被害を被る県民もいない。にもかからず工事反対の活動は3年余りも膠着状態だった。
その理由に大スポンサーであるスズキの意向があるらしい。
JR東海のリニア鉄道は葛西会長の肝いりだったそうだ。そしてこの葛西敬之会長と鈴木修会長は中部経済界においてしのぎを削りあった仲なんだそうだ。
そんな私怨から葛西氏が推進していたリニア鉄道を鈴木氏は川勝氏を通じて一連の活動をさせていたと噂されている。
川勝氏は親中派そして中国のリニアも商用運転に向け爆進中
実際、川勝知事は2010年に石川前知事と訪中して、北京の人民大会堂で当時の副主席である習近平国家主席と会談したそうだ。
2019年にはG20外相会合で訪日した王毅外相と面会するなど親中派で知られる。
過去に「人民日報」のインタビューに応じた知事は、こんな中国愛を語った。
〈20歳のころに『毛沢東選集』(日本語版)全巻を読み、毛沢東の「農村(農民)が都市(ブルジョア)を包囲する」という理論に興味を持ちました〉
引用元:(「人民日報海外版」12年9月25日号)
2020年、「レコードチャイナ」の取材に応じた際は、
〈この10年の中国人民の力は抜群です。14億の人民をまとめて国力に生かしていくのは、並大抵のリーダーシップではありません〉〈「一帯一路」とした構想力に敬服しています〉
などと、習政権への賛辞を惜しまなかったそうだ。
これは、昨今の氏の暴言、失言をでてしまう気質が1000%投影できるコメントだ。
そんな関連から、習近平氏あるいは中国側からのリニア工事妨害の依頼があったのではとも噂されている。
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