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宇宙開発科学

中国の宇宙開発への本気度、宇宙ステーション、月面探査計画など

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こんにちは、ユキレドブログへようこそ。

こぐま

今日も張り切って、トレンドなトピックを追ってみましたのでお楽しみ下さい。

中国の宇宙開発の進展は、今日も私たちに脅威として注目を集めています。その躍進は、時に圧倒的な政治的意志、迅速な意思決定、豊富な資金、そして先進技術の結集として感じられる一方畏敬の念を抱かせます。

このような総合的な力から、我々人類は科学的に月を超え、火星探査を既にマスターしていることの証左とも言えるでしょう。宇宙の新たな領域への扉が、すでに開かれていると感じました。

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中国の月面探査「嫦娥計画」日本を凌駕するその開発スピードとは(中国月探査シリーズ)

2024年1月20日、JAXAの月探査機「SLIM」が月面着陸に成功しました!これは日本で初めての快挙であり、アメリカ、ソ連、中国、インドに続く世界で5か国目に月着陸に成功した国となりました。

一方で、2000年代からは中国も驚くべきスピードで月探査を加速させています。本記事では、中国の「嫦娥計画」を詳しく解説していきたいと思います。

JAXAの月着陸機「SLIM」を詳しく知りたい方はこちらの記事で

■嫦娥計画とは?

嫦娥計画は中国が国家プロジェクトとして推進する月探査計画です。今までで5機の人工衛星を月に送っており、最初は2007年の嫦娥1号に始まり、2020年には嫦娥5号により月からのサンプルリターンにも成功しています。

■中国初の月探査機「嫦娥1号」

中国初の月探査機「嫦娥1号」は2007年に打ち上げられました。探査目的は、宇宙空間環境の調査、月画像の撮影、月の土壌の特性観測、物質成分の分析でした。重量は2350kgで、太陽電池パネルを開くと全長18メートルに達します。長征3Aロケットにより打ち上げられ、全国人民投票で選ばれた歌曲を搭載しました。月周回軌道への投入に成功し、クレーターの調査や元素の分布調査を行いました。2009年3月1日に役目を終え、月面に落下しました。

月着陸地点の選定を担う「嫦娥2号」

嫦娥1号の成功を受けて、中国は嫦娥2号の開発を進めました。嫦娥2号は解像度10メートルの高性能カメラと3Dカメラを搭載し、月の高度100kmで観測を行い、嫦娥3号の着陸地点の選定も目指しました。2010年に長征3Cロケットで打ち上げられ、月の周回軌道に成功。高度18.7kmまで接近し、虹の入り江地域を撮影しました。その後、L2点に到達し、小惑星トータティスに接近。2012年に約100km付近の距離から解像度高い写真を送信し、ミッションは大成功を収めました。

遂に月面着陸へ「嫦娥3号」

中国の月着陸機「嫦娥3号」
続いて中国は、遂に月面着陸機の嫦娥3号の開発を始めます。ちなみに、月への着陸は1976年にソ連により行われたルナ24号のミッション以来、なんと37年ぶりとなります。

2013年、嫦娥3号は長征3号Bロケットにより打ち上げられます。そして、打ち上げから12日後には無事に月面への着陸に成功。この成功により、中国はアメリカ、ソ連に続いて月面着陸を成功させた3か国目になったのです。そして、この嫦娥3号は月の冷たい夜でも活動できるように、エネルギーはプルトニウムの崩壊熱を利用しています。

嫦娥3号に搭載された月探査ローバー「玉兎1号」

月面探査ローバー【玉兎】は重さ約120kg、大きさは長さ1.5m、幅1m程度で、6つの車輪を持っている探査ローバーです。底につけられたレーダーによって月の内部を観測しながら進んでいきます。ただこの玉兎、太陽電池での発電をエネルギー源にしているため、夜は眠っています。そして、玉兎の発車から約1か月後、モーターが壊れてしまい走行不能になってしまいました、恐らく砂が入り込んでしまったと推定されていますが残念ですね。

その後、玉兎が走行した一体を「広寒宮」と命名することが発表されました。ちなみに、その付近の3つのクレータも「紫微」、「天市」、「太微」と命名されています。玉兎は動けなくなった後も引き続き通信を行い、寿命であった9か月を大きく超えて、19か月で稼働が停止しました。

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世界で初めて月の裏側への着陸を成功した嫦娥4号、

引用元:月の裏側に着陸した中国の月着陸機「嫦娥4号」©Wikipedia/CNSA

嫦娥4号の目的は、月の裏側に世界で初めて着陸することです。月が障害となり、地球との間での通信が困難になるためアポロ計画でも月の裏側への着陸はできていません。そのため嫦娥4号は、月軌道上に中継通信衛星を配置することで、電波通信の問題を解決します。

嫦娥4号は2018年に長征3Bロケットにより打ち上げられました。月への遷移は無事完了し、いよいよ月の裏側への着陸でした。そして、2019年1月3日、嫦娥4号は世界初で月の裏側である東経177.6度、南緯45.5度に無事着陸を成功させました。

■月面での植物を栽培

嫦娥4号にはもう一つの目的がありました。それは、月面での植物や生物の観察です。嫦娥4号は綿花のほか、じゃがいもの苗、イースト菌、ミバエの一種の卵などを搭載。それらが生育するのに必要な環境を維持するようになっています。

なんと綿については種子の発芽に成功しています。これは月面で初めて植物が生育した例となりました。月面はほとんど大気がないことから、昼夜の温度差が200度以上にのぼる過酷な環境なのですが、植物の栽培が可能であることが示されたのです。これにより、往復約2年半ともいわれる火星への道程において、月面での食物収穫により補給物資の節約ができるようになる可能性があります。

月探査ローバーである「玉兎2号」

引用元:嫦娥4号に搭載した月探査ローバー「玉兎2号」©Wikipedia/CNSA

嫦娥4号には、月探査ローバーである「玉兎2号」が搭載されていました。玉兎2号は月探査レーダーを利用して、月面の深部に向けて無線信号を送り月の裏側の地層図を作成しました。今までのローバーの月面での探査最長記録はこれまで、旧ソ連の「ルノホート1号」が321日間で49年の間にわたり記録を保持していました。しかし、玉兎4号は2020年の9月にもスリープモードが解除され、世界最長記録を更新しています。

嫦娥3号の着陸成功に続き、中継衛星を利用して月の裏側に着陸することに成功した中国の躍進が著しいです。

嫦娥5号:月からのサンプルリターンに成功

「嫦娥5号」は、月の砂を地球に持ち帰るサンプルリターンミッションでした。2020年11月24日に長征5号ロケットで打ち上げられ、着陸船と離陸船のモジュールが12月1日に月面に着陸しました。採取地点はリュムケル山付近の台地で、月の表側に位置し、比較的新しい年代の月の土壌が期待されています。12月17日には無事大気圏に再突入し、約500gの土壌と約1.5kgの表面砂を持ち帰りました。これにより、月の成因と変化の歴史に関する研究が進むと期待されています。

中国が月探査の目的のひとつ:ヘリウム3

中国が月面探査を進める最終的な目的は、ヘリウム3という物質の採取という一説もあります。このヘリウム3というのは太陽風に乗って月面に吹き付けられ、そのうちの100万tonが月の表面に存在していて地球にはほとんど存在していないと言われています。昔のアポロ計画で持ち帰った土からもこれが示されているます。もし全てのヘリウム3を地球に持ち帰ることができ核融合発電ができれば、なんと人類全体の約1万年分のエネルギーを得られると目されています。

月面に中国のロケットが衝突!?2022年に起きた衝突事故を解説

JAXAの小型月着陸実証機「SLIM」が日本初の月面着陸に成功したことで、世間は歓喜ムードに包まれましたね。実は過去にはロケットが月面に墜落する事故が発生しています。本記事では、その経緯についてご説明していきます。

JAXAの月着陸機「SLIM」を詳しく知りたい方はこちらの記事で

何らかの人工物が月面に墜落しクレーターを形成!?

2022年3月、宇宙を漂う何らかの人工物が月の裏側に衝突したというニュースがありました。それは、月面に幅約30メートルのクレーターを形成する程の衝撃を与えました。

その人工物は当初、アメリカの深宇宙気候観測衛星の打ち上げに使われたファルコン9ロケットと推定されていました。

そして、NASAも引き続きロケットの軌道観測を続けていたところ、ある矛盾点が生じたのです。

NASAの研究者より「気象観測衛星の軌道は月にそれほど近くないのに対し、ファルコン9ロケットの残骸が月に衝突するのはおかしい」との指摘があり、データの再検証が行われることとなります。

■2014年に打ち上げられた中国のロケットが月面に衝突?

2014年に打ち上げられた長征3Cロケット
NASAによりこの物体の2016~17年にかけての軌道を分析した結果、衝突が予想される物体はファルコン9の残骸ではないことが判明しました。

月近傍の宇宙ゴミを突き止めることは「決して簡単ではない」とのことですが、高い確率で中国が2014年の月探査機打ち上げに使ったロケット「長征3C」の見方が強いとのことです。

中国は問題のロケットが打ち上げられた後、残骸は全て地球の大気圏に再突入して燃え尽きたと発表していました。

しかしアメリカの調査によると、ロケットは大気圏には再突入しておらず、宇宙を浮遊し続けていたと推定されています。

これから加速されていく月面開発の前に、月が宇宙ゴミでいっぱいになってしまうかもしれません。今後、このような衝突事故が起きないことを祈っています。

地球上だけでなく、宇宙でも同じような事をやっています。中国、こんな国に覇権を取らせてはいけません。

宇宙ステーション「天宮」の完成!中国は米国やロシアと並ぶ“宇宙強国”になった恐ろしい事実

中国が実験モジュール「夢天」を打ち上げ、宇宙ステーション「天宮」を完成させました。この出来事は、中国が宇宙開発において米国やロシアといった強力なプレイヤーに並ぶ存在になったことを意味しています。


地球低軌道を周回する宇宙ステーションの数が、正式に“2倍”になった。中国が新しい宇宙ステーション「天宮」の最後のモジュールを打ち上げ、組み立てを2022年10月31日に完成させました。

「夢天」(「天の夢を見る」という意味)と名付けられた18mの実験モジュールはさまざまな科学実験を可能にし、さらに宇宙ステーションで一度に最大6人まで収容できるようになったもの令官のチェン・ドン(陳東)と、ほか2名の宇宙飛行士が滞在しているのだとか。

急速に発展する中国の宇宙開発計画にとって、宇宙ステーションの完成は重要な成果でした。この宇宙開発計画では月での基地建設や月探査機の配備に加え、火星に新しい着陸船と軌道船を送ることが計画されています。

また天宮は、ロシアの宇宙ステーション「ミール」が01年に軌道から離れて以来、国際宇宙ステーション(ISS)にとって初めての長期的な“隣人”になります。(中国は11年から19年にかけて天宮のプロトタイプ2機を打ち上げているが、いずれもすでに軌道から離脱している)。

「これは中国の宇宙開発の取り組みにおいて重要な成果です。国際宇宙ステーションの運用の残り期間はそう長くありません。地球を周回する宇宙ステーションは、中国のものだけになるかもしれません」と、北京航空航天大学とミシシッピ大学の宇宙法の教授であるファビオ・トロンケッティが解説します。

中国の計画では天宮の運用期間は10〜15年になる予定で、運用期間を延長する可能性もあるとトロンケッティは説明。

米国、欧州宇宙機関(ESA)、ロシア、その他のパートナーが運営するISSは天宮よりはるかに大きいが、早ければ2030年にも引退する可能性があります。それがISSの任務期間を延長したバイデン政権が21年に定めた期日になります。

わずか1年半での完成


人類の宇宙探査と有人宇宙飛行の歴史では、一貫して米国とその同盟国(欧州、カナダ、日本を含む)、そして近年は宇宙開発が衰退しつつあるロシアが宇宙関連の活動を独占してきました。そして現在、中国は米国とロシアが数十年前に成し遂げたことに追い付いたことになります。

それも自力で素早く、従来の設計よりいくらか改良を加えたかたちで完成させました。

2機あるうちテスト用宇宙ステーション1機の打ち上げを含め、中国が宇宙ステーションの準備を始めたのは2011年のことだった。それでも「天宮」の完成にかかった期間は、わずか1年半である。

コアモジュール「天和」を打ち上げたのは21年4月で、同年6月に初めて宇宙飛行士が到着。次のモジュールは22年7月、続く最後のモジュールが22年10月下旬に打ち上げられました。コアモジュールに2つの実験モジュールが連結するT字型の宇宙ステーションは、1980年代から90年代にかけて運用された革新的な宇宙ステーション「ミール」と同等の大きさになります。

これはISSよりは小さいが、シンクタンクであるランド研究所の航空機と宇宙船の技術者であるヤン・オズバーグは、次のように説明しています。「内部には住みやすさ、ひいては宇宙飛行士の生産性の改善につながる滞在を快適にする機能がいくつか備わっています。よりすっきりとした空間で配線を少なくするために無線通信を活用しています。それに宇宙空間で電子レンジも使えます」

今後の計画

中国の宇宙計画では、天宮にロボット望遠鏡を将来的に取り付けることを想定している。それでもステーション自体が大きくなることはないだろうと、オズバーグは説明します。

天宮のT字型の形状に加え、電力使用量の管理や廃熱の除去といった要素により、拡張の幅が限定される可能性があります。 トラス構造と巨大な太陽光発電パネルを何列も備えるISSは何回か増築しているが、すべてを打ち上げて連結するまで何年もかかりました。

提携先の拡大を狙う中国


中国の宇宙ステーションはISSと同じように、ほかの国が実験に使用したり、将来的には宇宙飛行士が滞在したりできるような提携の機会を設けています。すでにサウジアラビアの研究機関が実験に使うことが決まっています。また、欧州の研究機関やほかの国の研究者も、ガンマ線バーストから宇宙医学、原子時計までさまざまな実験のテーマを提案しています。

中国の民間の提携先も、貨物の打ち上げの任務に参加するかもしれません。

しかし、提携先の継続的な協力と支援に頼っているISSと中国の宇宙ステーションとでは重視している点が異なると、ランド研究所の宇宙政策研究者でオズバーグの同僚でもあるマリッサ・ヘロンは指摘します。

中国の焦点は、おそらく同国のリーダーシップと、他国の宇宙機関や企業に頼る必要のない発展具合を示すことにあると思われます。

米航空宇宙局(NASA)は天宮の提携先にはならない。NASAは11年に議会で可決された通称「ウルフ修正条項」によって、提携を禁じられている。この条項は国家安全保障上の懸念から、米国の機関が中国の企業や政府機関と協力することを禁止している。しています。

これは冷戦時代NASAとソ連の機関が、政治的な問題にかかわらずしばしば協力していた前例からはかけ離れた政策。

ISSに代わるものとして、NASAは商業宇宙ステーションの3つの実現可能性の高い計画に投資しており、早ければ2020年代後半にも打ち上げる予定(それまで非上場の宇宙開発会社であるAxiom SpaceがISS向けのモジュールを開発する)。

さらにNASAとその提携先は、アルテミス計画の一環として「ゲートウェイ」と呼ばれる月周回軌道上の宇宙ステーションを2020年代後半に組み立てる計画を進めています。

これに対してロシアは、「天宮」において大きな役割は果たさないと予想されている。

ロシアの宇宙機関であるロスコスモスの長官は、早ければ28年に独自の宇宙ステーション用のモジュールを打ち上げると22年初頭に発表したのだ。とはいえ、この計画の実現の可能性は低いとされています。

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